普通自動車の登録台数を発表している「自販連(一般社団法人 日本自動車販売協会連合会)」と、軽自動車の登録台数を発表している「全軽自協(一般社団法人 全国軽自動車協会連合会)」の統計データをもとに、新車登録台数と中古車登録台数の推移を紹介しています。
2024年7月における自動車登録台数の推移と、中古車情報サイト「車選びドットコム」の販売数推移から、中古車市場の動きを分析していきます。
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詳しく見る自動車販売市場の動向(2024年7月)
まず6月と比較した「前月比」を見てみると、新車登録台数は108.5%、中古車登録台数は111.4%とそれぞれ増加しました。
新車に関しては、一部メーカーの認証不正に伴う生産中止の影響を受け、新車登録台数が減少することが懸念されていましたが、7月の新車登録台数に大きな影響はありませんでした。
中古車に関しては、2024年4月から登録台数が減少し続けていましたが、3ヶ月ぶりに登録台数の増加が見られました。
次に昨年7月と比較した「前年比」を見てみると、新車登録台数は106.9%、中古車登録台数は110.0%とこちらもそれぞれ増加しました。
新車に関しては、2024年に入ってからここまで常に前年と比べて減少傾向でしたが、7月は前年の登録台数を上回る結果となりました。
中古車に関しても前年比で10%増加するのは2021年6月以来となっており、7月は新車・中古車ともにかなり順調に登録台数が増加しています。
自動車販売市場(2024年度)
2024年度 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
新車登録台数 | 310,345 | 312,406 | 373,599 | 405,175 | 350,381 | ||||||||
前年比 | 88.8% | 95.6% | 95.1% | 106.9% | 96.8% | ||||||||
中古車登録台数 | 540,648 | 525,853 | 505,839 | 563,618 | 533,990 | ||||||||
前年比 | 104.2% | 104.8% | 93.2% | 110.% | 102.9% |
日本中古車輸出業協同組合の情報によると、6月の輸出台数は前年同月と比べて18%減少の12万713台となり、2ヶ月連続で前年を下回る結果となりました。
中古車輸出台数減少の主な原因として、中東・紅海の情勢悪化に加えてパナマ運河の水不足により海上輸送に遅れが発生したこと、輸送費も高騰したことなどの海運業界の乱れが挙げられます。また現在の円高傾向によって日本の中古車の割安感が弱まっていることも、輸出台数減少の一因になっています。輸出台数が減少するに伴い、今後は国内在庫が増加し中古車相場が変動する可能性があります。
先にも記載した通り、7月は新車・中古車ともに登録台数が先月から10%ほど増加する結果となりました。しかし、登録された車両が輸出に流れることも考えられるため、輸出の動向が掴みにくい現状では国内在庫の増加につながるか判断が難しい状態です。今後の中古車輸出動向や為替の値動きに加えて、海上輸送に関した情報を収集しておくことで、より早く中古車相場の変動を予測することができるでしょう。
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中古車情報サイトの動向(2024年7月)
2024年7月の中古車情報サイト(車選びドットコム)での中古車販売台数を紹介いたします。以下のグラフの赤と青の折れ線グラフに着目していただくと、昨年の7月に比べて新車・中古車ともに大幅に台数が増加していることがわかります。
※過去25ヶ月の自動車販売市場と中古車情報サイト「車選びドットコム」の市場動向を比較しています。
※「車選びドットコム」の市場動向は、加盟店専用レポートからの抜粋のため、詳細数値は非公開としています。
国産車の中古車販売傾向【人気ランキング】
「車選びドットコム」の市場動向から調査した、国産車の2024年7月中古車販売傾向を紹介します。
ボディタイプ別販売ランキング
国産車のボディタイプ別ランキングでは、軽自動車が1位となりました。シェアを少し上げ、全体の1/3程度を維持し続けています。また、6月は同じ割合だった軽バン/軽ワゴンとセダン/ハードトップですが、7月は約1%の差がつく結果となりました。
順位 | ボディタイプ | 割合 | 変動率 |
---|---|---|---|
1位 | 軽自動車 | 32.5% | +1.4% |
2位 | ミニバン/ワンボックス | 16.5% | -1.2% |
3位 | コンパクト/ハッチバック | 14.6% | -0.9% |
4位 | 軽バン/軽ワゴン | 8.3% | +1.0% |
5位 | セダン/ハードトップ | 7.5% | +0.3% |
車種別販売ランキング
国産車の車種別ランキングではプリウス(トヨタ)が6月に引き続き1位となりました。また6月は21位だったヴェルファイア(トヨタ)が6位、圏外だったエブリイ(スズキ)が7位と大幅に順位を上げる結果となりました。
順位 | 車種(メーカー) | 順位変動 |
---|---|---|
1位 | プリウス(トヨタ) | →(前回1位) |
2位 | セレナ(日産) | →(前回2位) |
3位 | タントカスタム(ダイハツ) | ↑(前回6位) |
4位 | N-BOX(ホンダ) | →(前回4位) |
5位 | タント(ダイハツ) | ↑(前回10位) |
6位 | ヴェルファイア(トヨタ) | ↑(前回21位) |
7位 | エブリイ(スズキ) | ↑(前回圏外) |
8位 | N-BOXカスタム(ホンダ) | ↓(前回5位) |
9位 | ワゴンR(スズキ) | ↓(前回3位) |
10位 | ステップワゴン(ホンダ) | ↑(前回13位) |
輸入車の中古車販売傾向【人気ランキング】
「車選びドットコム」の市場動向から調査した、輸入車の2024年7月中古車販売傾向を紹介します。
ボディタイプ別販売ランキング
輸入車のボディタイプ別ランキングではコンパクト/ハッチバックが1位を維持しましたが、6月から4.9%もシェア率を落とす結果となりました。また7月はステーションワゴンが大幅にシェア率を上げ、3位のセダン/ハードトップとわずか0.7%差まで近づきました。
順位 | ボディタイプ | 割合 | 変動率 |
---|---|---|---|
1位 | コンパクト/ハッチバック | 29.5% | -4.9% |
2位 | SUV/クロカン | 20.2% | +1.0% |
3位 | セダン/ハードトップ | 15.3% | -0.2% |
4位 | ステーションワゴン | 14.6% | +6.4% |
5位 | クーペ | 10.7% | +2.5% |
車種別販売ランキング
輸入車の車種別販売ランキングでは6月は9位だった500(フィアット)が大幅に順位を上げ1位となりました。また、不動の1位を維持していた、ミニ(BMW MINI)が2位にランクダウンする結果となりました。輸入車のボディタイプ別ランキングにてコンパクト/ハッチバックのシェア率が約5%減少したのも、ミニのランクダウンが影響していると思われます。
順位 | 車種(メーカー) | 順位変動 |
---|---|---|
1位 | 500(フィアット) | ↑(前回9位) |
2位 | ミニ(BMW MINI) | ↓(前回1位) |
3位 | ミニクロスオーバー(BMW MINI) | ↑(前回15位) |
4位 | 3シリーズセダン(BMW) | ↓(前回3位) |
5位 | ミニクラブマン(BMW MINI) | →(前回5位) |
6位 | 911(ポルシェ) | ↑(前回18位) |
7位 | A4アバント(アウディ) | ↑(前回29位) |
8位 | Cクラスワゴン(メルセデス・ベンツ) | ↑(前回21位) |
9位 | ゴルフ(フォルクスワーゲン) | ↓(前回2位) |
10位 | カングー(ルノー) | ↓(前回4位) |
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・中古車の支払総額表示義務化 | 変更内容と注意点を徹底解説
・市場統計レポート2024年6月【車選びドットコム】
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